宮前法律事務所ブログ

2015.01.26更新

 生活保護受給者が亡くなって,複数の相続人がいる場合,預かっていたり,残されたりした相続財産を誰に引き渡せばいいのでしょうか。
 遺言があるときは,遺言執行者です。遺言で遺言執行者が指名されていないときや,指名されていた予定者が辞退したときは,家庭裁判所で遺言執行者を選任してもらう必要があります。
 遺言がないときは,遺言執行者がいつまでも決まらないときは,どうすればよいでしょうか。
 この場合は,複数いる相続人の誰かに引き渡せばよいでしょう。ただし,トラブルに巻き込まれないためには,代表者を選任してもらってその方に渡すか,そうでなくとも引受人に未分割中は相続人の共有であって勝手に処分できないことを確認(できたら文書で)しておくとよいでしょう。(つづく)

投稿者: 宮前法律事務所

2015.01.21更新


 ①~④は,生活保護の方が相続人になった場合について考えてみましたが,ここからは,生活保護の方が亡くなった場合の相続関係を考えてみたいと思います。ただし,話を複雑にしないために,寄与分や特別受益については考慮しないでおきます。

 生活保護の方であろうがなかろうが,亡くなった時に,まずチェックしなければいけないのが,遺言書があるかどうかです。
 そして,遺言書がある場合には,法定相続人の中で遺留分権利者がいるかどうかをチェックしなければいけません。遺留分権利者は,配偶者と子,子がいないときは親です(民法1028条)。親だけが法定相続人のときは,相続財産の3分の1,その他のときは,相続財産の2分の1が遺留分になります。兄弟には遺留分はありません。
 遺留分権利者がいるときは,遺留分権利者が被廃除者(民法892,893条)や欠格者(民法891条)でなければ,遺留分減殺請求の可能性があります(民法1031条)。減殺請求されると,遺留分を侵害している範囲で遺言は効力を失ってしまいます。ただし,遺留分減殺請求権は,相続開始および遺留分が侵害されていることを知ってから1年以内または相続開始から10年以内に行使しなければならないので,普通は,遺言書を法定相続人らが知れば,1年で確定します。
 もちろん遺留分権利者が被廃除者や欠格者なら,遺留分を主張できませんので,遺言書通りとなります。
 もっとも,生活保護の方は,財産を持たない方がほとんどでしょうから,遺言をするということも,財産的な面では意味が小さく,あまりないことです。こうした遺言書がない場合は,法定相続人がいれば,法定相続分に応じて相続が生じます。
 法定相続人がいないとか,全員が相続放棄してしまった場合は,財産があるのであれば,原則として相続財産管理人を選任することになります(952条)。(つづく)
 

投稿者: 宮前法律事務所

2015.01.06更新

 明けましておめでとうござます。
 皆様は正月をいかがお過ごしでしたでしょうか。名古屋は元日より雪も舞って,私はほぼ引きこもりの正月でした。
 昨年末は忙しく,ブログの更新もままなりませんでした。今年は,こまめに更新していきたいと思っています。
 何はともあれ,本年も宮前法律事務所をよろしくお願いいたします。

投稿者: 宮前法律事務所