宮前法律事務所ブログ

2014.11.30更新

 さて,生活保護受給者の方が相続人の場合について考えてみます。
 相続の場合,まず確認しなければならないのが,遺言があるかどうかです。そして,遺言がある場合,どういう遺言なのかを確認します。普通目にする遺言としては,被相続人が自分で作成した自筆証書遺言(民法968条)か公証人役場で作成した公正証書遺言(民法969条)のどちらかでしょう。
 公正証書遺言の場合は,公証人というプロが作成をしているため,問題は少ないのですが,自筆証書遺言の場合は,注意が必要です。そもそも自筆証書遺言の場合は,遺言を発見したら,家庭裁判所に検認という手続きをとらなければなりません(民法1004条1項)。遺言が封をされているときは,開封せずに裁判所の手続きを待ちます(同2項)。また,遺言は,要式行為と呼ばれ,全部自筆である必要があること,年月日の記載,署名押印があることなど,厳格な要件が定められており(民法968条),これに反すると無効となりますので,その確認も必要です。
 さて,遺言が有効に存在するとなると,遺言にしたがって生活保護の方が相続するかを確認することになります。遺言上,生活保護の方にまったく相続する分がないとしても,生活保護の方が被相続人の配偶者や子,親であるときは,一定の割合を確保できる権利である遺留分があります(民法1028条)ので,普通生活保護は世帯ごとに受給され実際には例は少ないかもしれませんが,注意が必要です。ただし,遺留分権は,相続を知ってから1年以内に行使しないと,時効となってしまいます(民法1024条)。(つづく)

投稿者: 宮前法律事務所

2014.11.20更新

 生活保護の方の相続について相談を受けることがあります。そこで,何回かに分けて少しコメントしてみたいと思います。

 さて,まずは相続の基礎的な知識です。
 相続は,人が死亡することで開始します(民法882条)。死亡した人を,相続される人ということで,被相続人といいます。相続する人が相続人ですね。
 相続人は,法律上被相続人の配偶者と血縁者がなります(民法887条1項,889条1項,890条)。配偶者というのは,妻や夫のことです。内縁関係ではだめで,戸籍上の夫婦でなければなりません。血縁者というのは,子,子がいなければ親,子も親もいなければ兄弟姉妹の順で相続人になります。
 気をつけなければいけないのは,子が亡くなっていてもその子(つまり被相続人からしたら孫)がいればその子が,兄弟姉妹が亡くなっていてもその子(被相続人からしたら甥や姪)がいればその子が相続人になります。これを代襲相続といいます(民法887条2,3項,889条2項)。
 一方,法律上相続人であっても,被相続人や他の相続人を殺したり,無理やり遺言をさせたりといった,遺言書を偽造したり隠したりといったことをすると,欠格事由となって,相続人となることができなくなります(民法891条)。また,被相続人に虐待をしていたり,ひどい侮辱をしたり,著しい非行行為があった者は,被相続人の家庭裁判所への申立や遺言によって相続人から廃除されてしまうこともあります(民法892条,893条)。
 それ以外にも,相続人が自ら相続を放棄することもでき,その場合は最初から相続人でなかったことになります(民法938条以下)。                                                                      (つづく)

投稿者: 宮前法律事務所

2014.11.09更新

 フィギアスケートグランプリシリーズ中国大会での羽生選手の事故をテレビでみていました。
 「滑らない方がいい。」と何度も口に出しながら,見ていました。しかし,羽生選手は,顔面蒼白ながらも眼だけは爛々とした,鬼気迫る形相でリンクに再登場しました。
 そして,滑りきり,キスアンドクライで得点が発表されると,涙にを流していました。羽生選手があの細身の体に,ものすごく重いものを賭けていることを改めて見せつけられた思いです。
 今後の健闘を祈りたいと思います。

投稿者: 宮前法律事務所